2012.08.26 建築
竣工後一年半
建築物は建築することによって風景にあらたな点景が加わることである。またすでに存在していた建物がリニューアルされることもある。あるいは消滅すること だってある。あたりまえだ、がいずれの場合も土地が介在しその上にくっ付けたり除けたりしているにすぎない。これは一年半前に竣工した木造の公共建物だ。 思ったより木に色あせが少ない。出来たときは新調した服を着たみたいで、ちょっと「すわり」が気になったが、年月とともになじんでくる。人々があまり意識 しない風景の一つになるとしめたものだ。これから木の色がどのように変化していくか見守るのも楽しみである。劣化の余裕をみた断面にしているから腐らなけ れば問題はない。野風にさらすことで、木は経年変化の美が現れる素材である。
かりんの丘野外交流施設:地元県産ヒノキの製材品でつくられた。